北畠神社(きたばたけじんじゃ)

南朝方の公卿・北畠親房の三男顕能によって築かれた北畠氏館跡に鎮座する神社

北畠神社拝殿(奥には本殿が)
 

所在地

三重県津市美杉町上多気1148

社格

別格官幣社・別表神社

祭神

【主祭神】 北畠顯能
【配祀】   北畠親房、北畠顯家

文化財等

【名勝及史跡】 北畠氏館跡庭園
【史跡】      霧山城跡

写真撮影日

2008/05/06

由緒

建武中興の偉業は半ばにして破れ、後醍醐天皇は三種の神器を奉じて吉野山に仮の皇居を設けられた。時に延元元年(1336)12月。 以降57年間を世に南北朝時代と言う。
北畠親房は学徳衆に優れ、天皇の信任篤く、常に側近に在ったが動乱に際して自ら陣頭に指揮をとり、足利勢に対決した。 大楠公以下諸忠臣相次いで戦没し、長子の陸奥守鎮守府将軍顕家も亦、延元3年(1338)5月弱冠21才で阿倍野(大阪市)の露と消えた。
神皇正統記は親房が常陸國の戦陣において筆を執ったもので、国体の本義を明らかにして、南朝の正統を天下に宣言し、 後世に大きな影響を与えた史書である。
顕能は興国3年(1342)に戦略上の拠点として、この地に霧山城を築き伊勢国司に任ぜられた。 この位置が当時の居館の跡である。館は多気御所又は北畠御所と呼ばれていた。
その生涯58年のうち、実に45年の歳月は南朝護持のために捧げられたのである。大小の合戦60数回、 2度までも京都を奪還した功績は偉大である。南朝方の大御所として、後醍醐、後村上、長慶の三帝に仕えて忠誠をつくした。弘和3年 (1383)7月28日多気に没す。以後9代2百数十年に亘って、伊勢国司は一志・飯南・度会・志摩の南勢5郡と紀伊、伊賀、 大和に及ぶ領域に善政を布いたが天正4年(1576)11月、天下制覇を狙う織田信長の謀略により、具教は三瀬の館(多気郡)に於て殺され、 北畠氏は滅亡した。
寛永20年(1643)に一族の末裔鈴木孫兵衛家次この地に小祠を設けて北畠八幡宮と呼び村人の尊崇を受けつつ幕末に至った。 昭和3年11月天皇御即位の大礼の日に別格官幣社に列せられたが終戦とともに廃せられた。
『現地説明板より』

現況・感想等

北畠神社(北畠氏館跡) は山あいの鄙びた地にある。
北畠氏館のあった多気の地は、周りを山に囲まれ7つの峠を越えないと入ってこれない要害の地にあり、 往時は3千戸もの家が建ち大いに栄えていたという。しかし、逆に、その要害の地の為、現在も交通の便が非常に悪く、 町は寂れていっているとのことである。
しかし、時間がゆったり流れているような様子は実に好ましいとも云えるのでは? 尤も、たまに来たから、 こんな勝手な事が言えるのかもしれないが・・・(申し訳ありません)。
北畠神社は、南北朝時代に南朝方の最も有力な公卿であった北畠親房の三男の伊勢国司顕能によって築かれた北畠氏館 (多気御所)の跡に鎮座する。北畠氏の末裔・鈴木孫兵衛家次が北畠顕能を祀ったのが始まりであるという。
北畠氏館の庭園は 「曲水池泉の鑑賞式庭園」で、造園家としても有名な室町幕府管領細川高国作で、信長に破壊された時にも残り、 その後も埋もれずに残っていたものだそうだ。「米」字形の池と石による枯山水からなり、今では、庭の中を廻れる回遊式にもなっている。 庭園の全体的な景観は素朴であると同時に豪放で、築山に聳え立つ杉の大木が非常に印象的だ。
また、背後の山には詰の城である霧山城址が綺麗に整備されて遺構等も良好に残っており、 山頂の本丸跡までは、鐘撞堂跡経由で45分ほどのハイキングコースとなっている。
(2008/05/06訪れて)

ギャラリー

北畠神社周囲の絵図

神社(北畠氏館跡)及び霧山城址への入口

句碑の両側に霧山城と神社(北畠氏館跡) への案内板が
鳥居をくぐり入って行くと茨木和生氏作の句「ひかり降るごとく雨来て山桜」の句碑が立ち、その左(入口) 側には「霧山城」への、右側には「神社・ 庭園」への案内板がある。

㊧拝殿と鎮守の森、㊨北畠顕家像
㊧さらに進むと、拝殿が鬱蒼とした鎮守の森を背後にして鎮座している。拝殿の奥が本殿。 ㊨拝殿の前を進んで行くと、「北畠顕家」の像が立っている。
 

北畠氏館の庭園
北畠氏館の庭園は 「曲水池泉の鑑賞式庭園」で、造園家としても有名な室町幕府管領細川高国作で、信長に破壊された時にも残り、 その後も埋もれずに残っていたものだそうだ。「米」字形の池と石による枯山水からなり、今では、庭の中を廻れる回遊式にもなっている。 庭園の全体的な景観は素朴であると同時に豪放で、築山に聳え立つ杉の大木が非常に印象的だ。
 

霧山城
背後の山には詰の城である霧山城址が綺麗に整備されて遺構等も良好に残っており、 山頂の本丸跡までは、鐘撞堂跡経由で45分ほどのハイキングコースとなっている。
 

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